Wings of iridescence

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Steel Wool Photography スチウル写真 [ やってみた ]

先日以前から気になっていたSteel Wool Photography(スチールウールフォトグラフィー)に挑戦してみました(´・ω・`)

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撮ってみたスチウル写真

 

○Steel Wool Photographyとは 

スチールウールフォトグラフィーというマイナーな写真分野があります。
日本語ではあまり検索にかからないので「Steel Wool Photography」で検索するとどんな写真が撮られているのかわかりやすいです。
またGizmodoの記事にもありましたので(米Gizmodoからの転載ながら)、参考までに載せておきます。

www.gizmodo.jp


名称がけっこう長いので『スチウル写真(仮)』として、進めます←
以前から作品を見る機会は幾度もあり、道具もちょくちょく集めていましたが、次にあげる課題が精神的にもストッパーになっており挑戦出来ずにいました。

この度、思いきって挑戦してみました♪(*´ω`)

 

 

○撮るための課題

ちょっと気を使う部分の多い、スチウル写真。
まず大きな課題が二つあります。

 

①危ない 多少とはいえ危険性を伴うこと

危険性についてです。多少ながら火傷、火事のリスクが伴います。
実際、見た目が派手な割に体感として花火よりも扱いが楽で予測がしやすく感じました。しかし火を扱うことに変わりは無いため油断は禁物です。
火傷しないよう露出が少なく燃えにくい服装を着るようにしたり、周囲に燃えやすいものが無い場所を選んだり、空気の湿ったタイミングに行うなど、工夫次第で十分リスクを回避可能です。
出来る限りのリスク回避策を講じておきましょう。


②心象が悪い 一般的に良い印象を持たれにくいこと

誰かに見られた場合、理解を得にくい点です。

見た目は大道芸的であり、小さな火の粉が飛び散る関係上広いスペースが必要です。人目の多い街中で行うことはまず出来ないでしょう。人目の無い場所を選んだとしても、目撃された場合は幽霊の目撃談となるか、最悪警察に通報されるリスクを伴います。
第一印象が悪いというだけで、あれやこれやと叩かれる可能性もあります。
トラブルを避けるため出来るだけ細々と、誰の迷惑にもならない場所で安全に行いましょう。

 

撮影だけであれば、難易度は低いです。
どこでも出来ることではありませんが、ライトペインティングなどに類する夜に行う長時間撮影の手法であり、道具さえそろえば容易に出来ます。

 

 

○準備するもの

スチウル写真を行うにはいろいろな道具が必要です。
様々な応用も考えられますが、まずはシンプルに回転させるタイプに必要なものを書き記します。

 ①スチールウール
 ②スチールウールを保持する容器(泡だて器が良く使われる
 ③②を振り回すためのワイヤー(要耐熱、金属製がベター
 ④点火装置(ライターでも良いが、9V角型電池が楽
 ⑤防火装備(安全のため

 

①スチールウール

今回の主役、鉄を細く繊維状にしたものがスチールウールです。
水周り用品の金だわしとして百均にありました。研磨用としてホームセンターなどでも入手可能です。

鉄の繊維の細さにより番号が付いています(百均では番号が見られませんが)。
スチールウールを扱う会社の情報があったので引用・添付しておきます。

n-steelwool.co.jp

等級番手当社基準繊維中心径主な用途
超極荒 #5 約0.09mm 金属などの研磨、サビ・ペイントの剥離
極荒 #4 約0.08mm 金属などの研磨、サビ・ペイントの剥離
中荒 #3 約0.07mm 金属などの研磨、サビ・ペイントの剥離
荒目 #2 約0.05mm 金属などの研磨、サビ・ペイントの剥離
細目 #1 約0.035mm 金属・床などの研磨・清掃
細目 #0 約0.025mm 金属・床などの研磨・清掃
中細 #00 約0.02mm 家具・木工品・金属などの研磨・仕上げ
極細 #000 約0.014mm 家具・木工品・金属などの研磨・仕上げ
極細 #0000 約0.012mm 家具・木工品・金属などの研磨・仕上げ
レンズ・ガラス・床などコーティング材の耐傷性試験用
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試しに買ってみたスチウルたち。

たいてい売られているものは0~000あたりだと思います。
太いほど燃えにくく燃焼した際の粒が大きくなります。細いほど軽く燃えやすく粒が小さくなります。後述しますが、この太さ細さで写りに違いが出ます。

 

②スチールウールを保持する容器

泡だて器が良く使われます。他には金属の網で出来た箱状のケースが使われたりします。
泡だて器であれば百均などで簡単に手に入ります。取っ手にワイヤーを付けなければいけないので、取っ手の形状や耐熱性に気をつけましょう。実際百均で購入した泡だて器を使ってみたところ、ワイヤーを付けた取っ手が取れました。強度に注意し、外れないよう別途対策を講じたほうが良いかもしれません……。
金網で出来たケース状のものは、ホームセンターや調理器具のお店などで、豆などを炒るような道具として似た形状のものがあります。

 

③②を振り回すためのワイヤー

燃焼するスチールウールに回転の遠心力をかけます。
そのためには容器を直接持って振り回すのはリスキーですので、ワイヤーなどを付けます。
素材は金属の少し頑丈そうなものがベターだと思います。針金状のものでは金属疲労で破壊される可能性が高く思います。

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スチウルを入れる泡だて器と振り回すためのワイヤー。

 

④点火装置

燃焼反応のきっかけを起こす道具も必要です。
ライターなどの火種を作る道具でも良いですが、角型電池がオススメです。こちらも百均で手に入ります。(角型電池9V電池積層電池などと呼ばれる物です。)
角型電池はプラスとマイナスの極が同じ側にあり、この面をスチールウールに擦り付けると通電し発火します。ライターなどのように直接的に火を使わない分、点火時の火傷のリスクも回避できます。何より楽です。

ただし、スチールウールと一緒に保存しないようにしましょう。思わぬところで発火すると危険です。

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少し懐かしくも感じる、9V角型電池

 

⑤防火装備

燃焼反応を起こしたスチールウールを振り回すと、火花が飛び散るような状態になります。火傷しないように備えましょう。

自分から離れる方向に遠心力が働くため、直接当たるリスクは比較的低いですが、地面や壁などから反射したり真上に舞い上がったものが落ちてくる可能性は避けきれません。また、慣れない内は振り回しミスも起こりえます。

直接肌に触れないよう最低限、肌の露出を控えましょう。出来るだけ燃えにくい素材を選択したほうが良いです。、手袋や帽子は装着したほうが安心です。

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BBQにも使えそうな厚手の牛革手袋。でもちょっと臭い。


撮影時の写り込みを減らすには黒などの出来るだけ暗いカラーが良いです。

市販の防火グッツは派手なものが多く、また値も張り、私は手を出しませんでした。

その代わり火花避けにと、耐炎繊維などで作られているスパッタフェルトを購入しておきました。しかしシートまんまでは被ろうにも羽織ろうにも落ち着かず、いまいち役に立ちませんでした笑
使いやすい形状に加工しておく必要がありそうです。

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役に立たなかったスパッタフェルト(1m×2m)。

加工次第では防火素材として優秀そうです。 
濡らすとさらに防火効果が期待できます!

 

 

○場所の選び方

最初の課題をクリアできる場所で無ければなりません。

ある程度広いなど周囲の安全が確認が容易な場所、人目の少ない場所、引火物の無い場所、火の使用が禁止されていない場所、もちろん違法ではない場所……これら全てをクリアするような場所がベストと思います。地域によってはなかなか難しいかもしれません。

また火災リスク対策として、水場の近くにメリットがありますし、水場が無ければ雨の後などのタイミングを選ぶことも重要になってきます。

今回私は、雨天のタイミングで、郊外の夜間交通量がほぼ無くなる高架下で行いました。

参考までに、他の作品で見られる場所の傾向をあげると…砂浜、岩礁などの海辺、橋の下の河原、トンネルのようなコンクリートやレンガなどの構造物に覆われた場所、などが多く感じられます。
アメリカの例では、公園の広場や地下通路様の場所でも行われていますが、日本ではかなりグレーゾーンでリスキーに感じます。

 


○撮影の仕方

スチールウールに燃焼反応を起こしそれを振り回し、その軌跡が写るよう長時間露光で撮影します。それだけです。
シャッターは遠隔のリモートシャッターがあれば便利ですが、相当カメラから離れた位置で行わない限りタイマーシャッターでも十分です。

手順としては……

 ①カメラをセット
 ②撮影時の立ち位置、写る範囲を確認、構図取り
 ③スチールウールを準備
 ④スチールウールに点火
 ⑤振り回し始める
 ⑥シャッターを切る

という感じです。

前述しましたが、スチールウールの太さで燃え尽き方が変わります。
太いほどぼてっと大きく太い線で豪快です。細いほどさくさく燃えて細い線を描き軽いです。
点火時も細いほうはすぐ燃えやすいのでさっと点きますが、太い方燃えにくいため少し強めに点火しなければすぐ消えてしまうくらいです。

振り回さなければ飛び散れないくらい静かに燃え尽きてゆく鉄の燃焼反応はどこか線香花火的です。派手に飛び散る花火よりずっと扱いは楽に思います。

公園などでは花火で焦げた跡がたまにありしますが、今回スチールウールではさっと見た感じではそのような跡を確認できませんでした(真っ暗な場所なため確認不足の可能性も高いですが)。スチールウールがふわふわな繊維状であることからも、量としては小さなものかもしれません。

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派手めにスチウル写真

 

 

○略称を考えてみる

Steel Wool Photography(スチールウールフォトグラフィー)。

ちょとと名称が長く、毎回打つにも伝えるにも面倒で……ということで『スチウル写真』としたのですが、この名前に落ち着いた経緯をば(´・ω・`)

 

真っ先に『火雨写真』というのを思い浮かべましたが、直訳し『Fire Rain Photography』と調べると、別のものが出てきました。

lightpaintingphotography.com

スチールウールどころか炭を燃やして振り回しています……唖然とするどころか笑ってしまいます(笑)
ということでボツ。

 

気を取り直して、直訳してみました。『鉄(鋼?)羊毛写真』と、中国風にはなりましたが語呂が悪くスッと入って来ない感じがします。ボツ。

燃える状態から攻めて『火花写真』とするには工業機械感が強くなり、ボツ。

やっぱりスチールウールという語感から攻めるべきか……。

結局、無理に縮めて『スチウル写真』とでもするくらいしか浮かびません……きっと誰か可愛いゆるキャラ"スチウル君"なんて作ってくだされば、流行る気もしなくも(´・ω・`)
(あ、スチちゃんとウルくんとかでも良いです(*´ω`)←oi

つーわけで、個人的には『スチウル写真』となりました。

最適な"名称案""スチウル"ゆるキャラなども、誰か気が向いたら考えてやってください♪(百人寄れば文殊の知恵っとな……!

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アンダーめにスチウル写真


○最後に

かなり悩んだ末に決行した割に、あっさり撮れたスチウル写真
もちろん燃焼反応中のスチウル君にぶつかったら危ないので、緊張感を忘れてはいけません。(今回は偶然運が良かっただけかもしれません。

もしやってみたいと言う方も、しっかり安全に気をつけて、行ってください。当然ですが、全部自己責任です。

作品性を考えるとロケーションの良い撮影場所を選びたいのですが、なかなか出来そうな場所がないのも現実……。
後から、実は火の使用が禁止されている場所だった、なんてこともありそうで怖いです。なかなか気難しいスチウル写真です。

 

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